自社ローンとカーリースはどう違う?双方のメリット・デメリットを知ろう!
自社リースとカーリースにはどのような違いがあるのでしょうか?どちらのサービスも定額で利用できる点は共通していますが、審査基準を含め、サービス内容には多くの違いがあります。そこで今回は、自社ローンとカーリースのメリット・デメリットをそれぞれ解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
自社ローンとカーリースの審査基準の違いとは?
自社ローンのカーリースの審査基準の違いは、審査を行う機関にあります。基本的にカーローンの審査は銀行や信販会社が審査を行うものですが、自社ローンは銀行や信販会社を通すことなく、販売店が直接審査を行います。
また、審査基準についても通常のカーローンの場合は利用者の年収や職業に、過去の信用情報を細かく調査することが一般的ですが、自社ローンは職業や信用情報ではなく、支払能力があるかどうかを中心に審査を行います。そのため自社ローンはほかのカーローンよりも審査に通りやすく、主婦や学生、非正規雇用の方や過去にブラックリストに載ってしまった方など、ローンに受かることが難しい方でも気軽に利用できるのです。
一方カーリースの審査は信販会社が行うことが多いため、自社ローン以上に厳しい審査が行われます。たとえば年収200万円以下では審査が受かりづらく、アルバイトよりも正社員の方が有利であり、また勤続年数も1年以上ある方が望ましいとされています。さらに信用情報のチェックも行うので、自己破産者やローン滞納者も審査に通ることは非常に難しいのが現状です。まとめると自社ローンの方が審査に受かりづらく、カーリースは審査基準が厳しいという違いがあります。
自社ローンを選ぶメリット・デメリット
ここまで自社ローンとカーリースの審査基準の違いについて解説してきましたが、ほかにも双方のサービスにはさまざまなメリット・デメリットが存在します。ここからはそれぞれのサービスを選ぶメリット・デメリットについて解説していきますので、今後の車選びにぜひ活用してみてください。
■自社ローンのメリット
自社ローンを選ぶ1番のメリットは、どのような方であっても気軽に車を購入できることです。実際に多くの中古車販売店の自社ローンは「ほかのカーローンに落ちてしまった方でも安心して車に乗れます」と宣伝しているため、ローンを複数利用している人やブラックリストに載ってしまった方にはとくにおすすめのサービスといえます。
また、自社ローンは納車手続きが早いことも特徴であり、ほかのカーローンでは早くても1週間程度かかることが大半ですが、自社ローンは販売店が即日審査してくれるので、すぐに車を手に入れることもできます。
そしてもう1つの大きなメリットは金利0円ということです。ただし、金利0円といってもお得になるわけではなく、後述するデメリットも発生しますので詳しくは下記の項目にて解説します。
■自社ローンのデメリット
自社ローンには金利がかかりませんがその分、手数料が上乗せされてしまいます。具体的には車両価格の10~20%が手数料として上乗せされるのが一般的であり、さらにトータルでかかるコストはほかのカーローンよりも割高になることもあります。つまり自社ローンは利用しやすい分、価格が割高になりやすいことがデメリットなので、後先考えず利用すると後で思わぬ出費を抱えてしまうリスクがあるのです。
また、自社ローンの支払回数はほかのカーローンより少なく設定されており、通常のカーローンは36回~60回程度ですが、自社ローンは12回~36回しかありません。つまり1回あたりの支払負担が大きいことも自社ローンのデメリットです。
カーリースを選ぶメリット・デメリット
カーリースは上述した審査基準の厳しさもありますが、ほかにもさまざまなデメリットが存在します。しかし自社リースにはない魅力もありますので、ここではカーリースのメリット・デメリットについて解説します。
■カーリースのメリット
カーリースを選ぶメリットの1つは頭金が必要ないことです。車を購入する際には頭金に数十万円かかることが大半ですが、カーリースは頭金なしで車に乗れるので、まとまった資金がなくても利用できます。また、月額には税金やメンテンナンス費もすべて含まれているので維持費も分かりやすくなるほか、突然の出費に悩まされることもありません。
そして2つ目のメリットは、新車と同じように車種やグレード、オプションも自由に選択できることです。たとえばレンタカーだと在庫の中から選択しなければなりませんが、カーリースではリース会社が契約者のためだけに新たに車を用意してくれます。つまり新車に乗れる上、好みに合わせて自由に車種や色を選べることがカーリースの強みです。
■カーリースのデメリット
カーリースは頭金不要で新車に乗れることが大きなメリットですが、利用にはさまざまな制約がかかります。まず走行距離には制限がかけられていて、これを超えてしまうと追加料金がかかってしまいます。また返却時にキズや凹みがついていたり、車内が汚れていたりすると違約金も発生する上、途中解約も原則できません。
ちなみに走行距離制限や違約金がある理由には、契約終了後の車の売却価格を予想した「残価精算」が設定されているからで、もしキズや汚れが付いてしまえば売却価格が下がってしまいます。だからこそリース会社は車の品質を担保するため、利用にさまざまな制限をつけているのです。
そのためカーリースはほかの車よりも扱いに神経質になることが大きなネックであり、契約終了時の残価が実際の売却価格より下回っていれば差額を支払わなければならないケースもあります。ただしカーリース契約には返却時に残価を清算することなく、そのまま車を返却できる「クローズドエンド方式」という契約もありますので、不安な方はクローズエンド方式の契約を選ぶとよいでしょう。
自社ローンは審査に通りやすいため、ほかのローンに落ちてしまった方でも安心して利用できることが最大のメリットです。ただし価格は割高で支払回数も少ないので経済負担が大きく、選べる車種も中古車のみになります。一方でカーリースは審査に多少ハードルはありますが、新車を含むさまざまな車が選べて頭金も必要ありません。このように双方のサービスともにメリット・デメリットがありますので、どちらが自分に向いているかは、上記の特徴をよく考慮した上で判断するようにしましょう。