自社ローンの審査時に必要になる書類とは?取得方法も合わせてチェック!
自動車、とくに中古車の購入を検討しているとき、自社ローンという言葉を目にすることはありませんか。自社ローンとは、主に中古車を扱う自動車販売店が独自に設けている仕組みであり、最近では導入する販売店が増加しています。自社ローンと他ローンの違いはどのようなことなのか、必要な書類やその取得方法なども合わせてご紹介します。
自社ローンの審査の特徴
自社ローンとは、それぞれの自動車販売店が独自の仕組みで運営しているローンです。販売店が車の購入費用を立て替えてくれて、分割で返済していく、といったイメージが分かりやすいかもしれません。最大の特徴は、一般的な銀行の自動車ローンなどとは異なり、信販会社を通さず独自の基準によって審査するということでしょう。
そのため、過去に支払いの延滞がある方、既に他社からの借入がある方でも比較的通りやすいといえます。自社ローンの多くは金利が設定されていない、ということも大きなメリットでしょう。これは、貸金業法で「貸金業の資格がないものは金利をつけてはいけない」と定められていることが背景にあり、あくまでも“分割払い”という捉え方をしているためでしょう。
金融機関などが提供している通常の自動車ローンでは金利が1~3%程度、ディーラーが提供するローンでは4%〜8%程度が主流なので、価格の高い自動車となるとその金額の違いは大きなものになります。また自動車販売店が直接審査を行う自社ローンなら、店舗によって多少異なりますが、審査の結果が出るまでの期間が短く、場合によっては即日納車が可能なこともあります。
早めに車が必要なとき、手続きをスピーディーに進められるのはとても魅力ですね。メリットの多い自社ローンですが、もちろんデメリットもあります。ローンに金利がつかない分、自動車の販売価格が高めになっていたり、手数料が上乗せされたりしていることも少なくありません。返済保証の面からも頭金や保証人を求められることも多く、価格の高い高級車などは自社ローンが利用できないこともあります。
自動車販売店が購入費用を立て替えているという仕組みのため、支払いを終えるまで所有権は販売店にあることも忘れてはいけません。そのため、新しい車に乗りたいから売却したいと思っても、ローンを完済するまでは自由にできないのです。注意しなければいけないのが、毎月の返済が滞ると販売店が車を引き上げてしまう可能性もあることです。審査に通りやすい自社ローンであっても、無理のない返済計画を立てることが大切です。
自社ローンの審査時に必要になる書類
自社ローンの申請をする際に必要な書類は、各自動車販売店によって異なりますが、一般的には以下のようなものになります。
身分・住所を証明するもの
運転免許証や健康保険証、パスポートなどが該当します。現住所を確認する方法として、公共料金の請求書などを利用することが可能な場合や、住民票の提出を求められることもあります。
収入を証明するもの
自社ローンは信販会社などを通さないため、過去の延滞などが問題になることはあまりありませんが、現在の収入を参考に「これからきちんと返済していけるかどうか」を、確認されることは多くあります。収入は給与明細や源泉徴収票、自営の方の場合は確定申告書などで証明できるでしょう。
残高を証明するもの
いくら収入が多くても借入が多かったり複数のローンを組んだりしいては、毎月の返済は大変になりますよね。貯蓄残高を証明するため、ATMの残高照会書や、銀行が発行する残高証明書の用意が必要なケースがあります。
自社ローンの審査に必要な書類の取得方法
身分を証明するための運転免許証や健康保険証などは、多くの方が既に持っていることと思いますし、住民票も取得したことがある方は多いのではないでしょうか。収入を証明するための給与明細や源泉徴収票は、自社ローンに関係なく会社からもらえるものであり、万が一紛失した場合も再発行などができないか会社に相談してみましょう。
確定申告書は申告の際に控え書類がもらえますし、紛失しても時間はかかりますが税務署で再発行してもらえます。残高を証明するものとして、ATMで口座残高を照会すると発行されるレシート状の書類でもいいのですが、より確かなものは銀行が発行する残高証明書になります。通帳に使用している印鑑や本人確認書類を持参し、銀行の窓口で申請すれば取得できます。
まとめ
自社ローンは、比較的新しいシステムですが、導入する自動車販売店も利用者も増加しています。メリットもデメリットも理解し、自分に合っているか見極めたうえで、上手に利用しましょう。どのようなローンを利用するとしても、無理のない返済計画を立てることが最も大切です。自社ローンに必要な書類は、審査基準や手続きの方法によっても異なります。スムーズに審査を受けるためにも、事前に販売店に確認し準備しておきましょう。